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Febri/Fairy Wars interview with ZUN

From Touhou Wiki
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12.8th Touhou Project has released!
This is not a fairy tale story at all!!

INTRODUCTION
東方Projectの作品は、基本的に弾幕シューティングである。弾幕シューティングとは、敵弾が大量で高難度のゲームという意味ではなく、大量の弾が実は容易に避けられて爽快なゲームを指して言う。
当の作者であるZUN氏自身は、弾幕シューティングの事を“Curtain Fire Shooting Game”と表現している(※)あたり見た目の派手さを尊んでいることが見て取れるが、注目なのが“Fire”だ。
発射の意は元より、やはり弾には火のイメージが拭いがたく付きまとう。
しかし、ここにきて火と対をなす氷を操る主人公の登場、しかもそれが一連の作品中でもひと際いじられ役の印象が強いチルノ!
12.8弾『妖精大戦争~東方三月精』は、東方の新たな魅力を教えてくれるに違いない。

INTRODUCTION
The works of Touhou Project are based around bullet hell shooting games. By bullet hell shooting, its not that there are a lot of bullets fired and difficult to dodge, it is that the satisfactory feeling of dodging countless bullets at ease.
The creator ZUN, himself, refers bullet hell shooting as "Curtain Fire Shooting Game"(※)The look of surviving in the flashy bullets comes the word "Fire".
"Fire", is emphasising the image of the bullets, fiery, than the way the bullets are fired.
However, this time, the main character with the ability opposite to fire, which is ice, comes about. Furthermore the character, which has more popularity, Cirno!
The 12.8th Project, "Fairy Wars", could just show teach us the new greatness of Touhou.

※『東方紅魔郷』から『東方花映塚』までのロード画面参照

※ Loading screen inspiration from "Embodiment of Scarlet Devil" to "Phantasmagoria of Flower View"


本気になれば巫女より怖い
あたいの本気で凍り死ね!


If became serious, more scary than shrine maiden.
Frozen to death in my serious ice!

『妖精大戦争』は、
実はゲーム化が前提だった?

"Fairy wars" was supposed to be made into a game?

東方Projectファンにとって、今年は本当に豊作な年になっている。まず3月に、天狗の射命丸文を主人公とした『ダブルスポイラー 東方文花帖』が頒布され、8月にはチルノが主人公の『妖精大戦争 東方三月精』が頒布されたのだから。『妖精大戦争』は、そもそもが漫画『東方三月精』(原作:ZUN/漫画:比良坂真琴/発行:角川書店)の単行本に掲載された同名の書き下ろし短編、その子実弾をゲームで描いたものと思われている。しかしZUN氏自身によるとそうでもないらしい。「ゲーム化したって言われることがあるけど、あれは間違いなんです。『三月精』っていう形じゃなくて『妖精大戦争』にしたのは、その短編をゲームにする気で、でもなんだかんだで上手くいかなかったっていうだけなんです。今そう思ったうえでコミックを読んだり、後書きを読んだりすると、ゲームにしようとしていた雰囲気が節々から伝わって来ると思います」と話している。また、タイトルについては「最近の方は知らないかもしれませんが、角川映画が制作の『妖怪大戦争』という映画がありまして、角川さんの単行本に載せるのだからタイトルもそれにちなんだパロディにしようと考えていました」とのこと。相変わらずユーモアたっぷりである。

“バカ”の
愛称で親しまれる
アイツが
ついに大暴れ!

全てを凍結する力で
弾幕をねじ伏せろ!!

弾幕シューティング、一見すると派手で回避が難しそうな弾幕の中に通り道が用意されている。しかし本作では敵の弾幕を凍結・破壊して、その根本からひっくり返せるところが魅力。たまに凍結不能な弾もあるが、ボムを使えば大丈夫。

ルート分岐で何度も変化
もちろんエンディングも変わる


悪戯大好きな妖精たちも
戦争(バト)る時は徹底的に弾幕(バト)る!

Although fairy loves a trick,
they fight thoroughly when need.

妖精に大きな力は無いし、性格も戦い向きではない。
でもそこは、彼女たちも幻想郷の住人の端くれ。
一度暴れ始めたら、暴れ疲れるまでは止まらない!

氷の妖精
チルノ

冷気を操る力を持った、氷の妖精。湖付近を住処にしている。妖精にしては好戦的だが性格自体は極めて単純で、端的に言うとおバカ。留守中の家をサニー・ルナ・スターの三妖精に破壊されたことを恨み、彼女たちに宣戦を布告した。一人称は「あたい」。

これまでの作品中における
チルノの活躍っぷり

『東方紅魔郷』にて初登場のチルノ。ステージ2のボスだが、ZUN氏風に言うと「つまり大したことないキャラ」

『紅魔郷』に続いて『東方妖々夢』にも登場のチルノ。だがステージ1の中ボスに格下げされ、台詞すらない始末。

しかし『東方花映塚』では華麗にプレイヤーキャラに大幅ランクアップ! しかしこれがさらなるネタの始まりだった。


実質的な三妖精のリーダー
その実力もトップクラス

輝ける日の光
サニーミルク

ある意味この大戦争の発端
いつも陽気な3匹のリーダー

そもそも三妖精がチルノの住処を襲ったのも、サニーミルクが妙な初夢を見て「他の妖精たちに自分たちの力を見せつけるぞ! そして妖精たちを一致団結させて巨大な戦争を起こすんだ!」という謎の妄想(?)が原因だ。ある意味、チルノに負けず劣らずのおバカキャラだと言えるだろう。能力としては光を屈折させることができる。

こんな台詞を言いきってしまう辺り、それなりに自負も実力もある。……と言っても妖精レベルでの話なのだが。

[1]

通常弾幕はとにかく放射状にばらまく事が多い。また、氷を砕くレーザーを出す事も。

スペルカードによる攻撃も、性質にちなんでか派手で小細工がない印象。

スペルカード名が「光の屈折」の意からか、サニーに近づいた弾も曲がる。

派手さと直球な形状の弾幕が多いだけに、こちらも力押しで対抗するのが吉か。


珍しく夜型の妖精
昼間の行動は苦手か?

静かなる月の光
ルナチャイルド

三妖精のジト目担当は
サニーとのコンビが強力

ルナチャイルドの能力は、自分の周囲の音を消してしまうというもの。サニーが光の屈折を操って姿を見えなくできるので、ルナの音を消す能力と併せることで、隠密行動がしやすい。しかし「音を消せる能力」というのは戦いには向いていないことと、敢えて言うとゲームに反映しづらい能力でもあるので、ある意味今回は不遇なキャラだ。

宣戦布告の手紙が来たものの、それがいったい誰が出して来たのかは、3匹ともが全く理解していなかった様子。

通常攻撃は三妖精の中でも控えめな量。自機を追尾する弾には気をつけるべし。

スペルカード攻撃では、一瞬にして画面全体を覆う弾幕を展開する事も。

1匹で戦う時も、スペルカードの形状には名残が見られる。

3匹で共闘を挑まれた時は、それなりに苦戦を強いられることになるだろう。


積極的には戦わない
冷静沈着な参謀役

降り注ぐ星の光
スターサファイア

笑顔が絶えない三妖精の頭脳
満天の星のように広い範囲を監視できるのが、スターサファイアだ。動く対象を敏感に察知して他の2匹と連携を取るのが常である。ルナ同様に能力が補助的なためか、普段は戦いに積極に参加せず、一歩引いている事が多い。弾幕はそれなりに派手でかつ逃げ難い印象のものが多いが、逃げ難いのはある意味能力にかなっているかも。

頭脳担当だけあって、何故「戦争」を起こすのか一応は理解している様子のルナ。笑顔でさらっと怖ろしい事を言う。

通常弾幕は弾速こそ遅いものの、複数の角度から弾が迫るのでかなり強力。

弾が周囲を包み込んで身動きがとりづらくなるのは、スペルカード攻撃も同様だ。

スペルカード攻撃は、名前の通り星をモチーフにしたものが多くみられる。

戦う意思が低いからといってその能力まで低いとは限らない。あなどることなかれ。


『妖精大戦争~東方三月精』インタビュー
幻創神主 ZUN

Intervew [sic] with ZUN, the priest of dream creation.
“Destroy patterns!” directly expresses the game. It does not say “dodge”. You don't have to.

「パターンを破壊しろ」はゲームを端的に表している。
避けろってわけじゃない、よけなくていいぞ!って(笑)。

新システムへの到達は
苦難の道

――

弾を消していくのがメインとなるゲームデザインは、東方的には初ですか?

ZUN

消すのがメインなのはありましたが、凍らせるっていうのが一番いい言葉かな? 氷に触れたらまた凍って、一気に破壊して、その破壊がダメージになる。僕の知ってる限りではそういうゲームはなかったので。やっぱりみんなシステムを最初に考えちゃうからね、僕の中では凍らせることが前提だったから、考え方が違うと新しい物が出せるっていう。

――

「凍らせる」に到るまでは結構かかったんですか?

ZUN

一口に「凍らせる」と言っても色々ありますからね。今のようになるには時間がかかりましたよ。連鎖したとしても、そのあとどうするかとか、色んな方法を考えます。遊んだものを見れば「こういうものだ」ってなっちゃいますけど、何もないところから作るのは大変です。沢山のシステムを試しましたからね。試した結果、これが一番面白かった。結果的に見たら当たり前のようにあるシステムを考えるのは大変なんですよ。

――

なるほど。

ZUN

凍った後に消えるっていうのも最初はなかった。僕が最初に頭で考えていたのは、敵弾を自由に凍らせることはできるんだけど、凍ったあとに、ランダムで復活することを考えていたんです。パッって凍ったあとに、氷が解けると別の方にいってしまうとか…凍らせすぎるとランダムな弾が増えすぎておかしくなるっていう方向に持っていこうかとも思ったんだけど、やめちゃいました。僕の中ではあまり気持ちよくなかった。「凍らせたら簡単だよ」って思われたら微妙じゃないですか。まぁ今回は凍らせたら簡単っていう方向に持っていきましたが、結果だけ見るとこれは自然そうに見えるけど、実はそうでもない。本当に色んなのを試した結果です。最初からこのシステムで作っていたらもっと短い期間で完成しましたね(笑)。スタートのここだけつくるのに時間がかかるんですよ。

――

今回、スペルカードをミスなく、かつ氷を貼らないことで「ノーアイス勝利」となるわけですが……。

ZUN

あの意味のなさっぷりときたらないですよね。逆にそうしないと、ノーアイスで凄い点数を取れるようにしたら自分のシステムを自分で否定しちゃいますから。凍らせるっていうシステムを否定したら最高得点が取れるなんて、ゲームとしてはあり得ない話な[sic]です。ただ、ノーアイスを入れたかったのは、今のシステムに辿り着くまで、かたくなに弾を消せないようにしていたからなんです。このゲームにはどうしてもスペルカードが出てしまうから、悩んだ結果として、弾が消えるようなことがあったらミスになることにしたんですよ。今回はスペルカード周りの表記を変えているのも、そこをもっと良い方向に持っていこうという意思の表れです。

――

今までと違って3段階評価ですからね。

ZUN

数字で表記する必要はないよね、そうなったら。数字にしたら、ノーアイス取らないと気が済まない人が出てくるじゃないですか。ちなみにあれ、試した人がいるかわかりませんけど、初プレイの時にノーアイス勝利すれば、メダルは全部点灯しますよ。普通にノーミスクリアにしても銀メダルと銅メダルが一緒に出ますから。そうじゃないと、ノーアイスは取ってるけど他は取れないなんておかしいですからね。ノーミスでは毎回クリアできるけど、わざわざ死んだりボムつかったりしないといけないっていうのはおかしいじゃないですか。かといって、ノーミス、ノーアイスの間にそれを入れるのはおかしいから、全部とらなきゃいけない。結構システムって考えられてるでしょう?

――

今回、曲についてはどうでしたか?

ZUN

時間との戦いでしたね。今までとは違う感じを出したかったし、結果的には好きな曲なんですが。今までのようなラスボスを3面に出したら雰囲気が合わないことは作る前から想像がつくんです。この流れでどういう曲を作るべきかなって。違和感なく「ラストだろう」って思えるような曲にしないといけなかったから、結構難しかった。あとは『ダブルスポイラー』の音楽の雰囲気から出発して、違う方向性にしなければというのもありましたね。感覚的な話なので、どこをどう変えてみたって言いにくいんですけど。洗練させたっていったら良い言い方かもしれないけど、常に勉強中ですね。

――

お気に入りの曲は?

ZUN

今回は自分の中では3面道中が好きなんです。ただ、良い曲かって言うとそうではないかもしれないですけど。ジャズを作ったわけじゃないんですけど、そういう感じはもちろん大好きなんです。それをシューティングゲームのラストステージに持ってきたところも気に入っています。

ジャケット裏のパラダイス

――

12.8弾とのことですが、次こそは13

ZUN

いや、12.9ですね(笑)。その次が12.91…(笑)。結構ジャケットの後ろを書いているときが楽しいんですよ。自分で書いて笑っちゃうんような[sic]、ゲームを売る気あるのかわかんないようなことを書きたくなるんですよね。「戦争だ」って言いたかっただけ(笑)。でも「パターンを破壊しろ」はゲームを端的に表している。避けろってわけじゃない、よけなくていいぞ!って(笑)。「これはメルヘンチックな妖精物語ではない」が僕の中で好きなフレーズなんですよ。そんなことわかってるってみんな思っているんだけど、そういうことを書くことが楽しかった。僕の中ではここすらギャグですね(笑)。

チルノが“バカ”と呼ばれて親しまれる理由は
『東方花映塚』のマニュアルで「⑨バカ」と記載
したZUN氏の悪戯心が発端である


Notes

  1. Sunny's phrase in Fairy Wars: "" (私が三人の中では最強よ! 本気を出して行くから覚悟しなさい!).