Symposium of Post-mysticism/Kakashi Spirit News 2

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花果子念報
第百二十三季 弥生の二 March
インスタント雛人形が人気
雛祭りに求める物とは
 桃の節句といえば、女の子の節句である。この日になると毎年豪華な雛人形を飾り、財力を見せつける雛祭りが開催される。一部の人間は身の丈に合わない雛人形を受注し、その為に破産してしまう者も居る。そんな雛破産も、内容より実体を有り難がる人間ならではの出来事であろう。
 しかし最近は、そんな伝統的な雛人形も廃れつつある。非常に安価なインスタント雛人形が人気だ。
 インスタント雛人形は、型紙を切って折るだけの、とても人形とは呼べない簡素な代物である。そんな紙ペラ人形が、豪華で伝統的な雛人形を駆逐しようとしている。
 それを仕掛けている鍵山雛さん(厄神)はこう説明する。
「豪華な雛人形が伝統的だなんてナンセンスよ。貧乏人が長年使用できるように頑丈な作りにしたのが今の豪華な雛人形って訳。本当は厄を人形に溜めて、捨てる物なのよ」
 新しい雛人形は、全て使い捨ての雛人形である。雛祭りが終わると全て川に流してしまうのだ。
「川に流すのは勿体ない、って言い始めた人間が雛人形を今の形に変えたのよ。でもそのお陰で、厄払いという本来の機能が果たせなくなってしまった。だから徐々に人間の里に厄が溜まっているわ。早くそれを捨てさせないと、私の力が……」
 人間の里の厄を集める為にインスタント雛人形を作ったのだという。人間は伝統的な物にはお金と労力を掛けたがるものだが、川に流す方が本当の形と言われれば喜んで安価な方へ流れるだろう。特に捨ててしまう物には贅沢はしない。そういった心理を巧みに掴んだ、良い商売である。
 厄は溜めすぎると確実に不幸をもたらす負のオーラだ。気になったのは川に流れていった厄の方であるが、これは出来るだけ彼女が回収しているそうだ。しかし偶には漏らすこともあるという。川下は外の世界であり、そこが少し気に掛かるところであるが……。
(姫海棠 はたて) (Hatate Himekaidou)
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